bus at Bulgaria



欧州で長距離バスを利用して旅行する
Using Long Distance Bus in Europe

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Last Update 2006/07/30

 

 

注意 : このページは1995年〜2005年頃の状況を記述したもので、現在の状況とは大きく異なります。

バスの種類

国際バス

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ユーロラインズ バス
ボスニア・ヘルツェゴビナ国境にて

ユーロラインズ(EUROLINES)という呼称を使って、各国のバス会社が国際バスを運行していた。(ユーロラインというバス運行会社があるわけではない)
2019年に多くの路線がフリックスバスに買収され現在(2024年)に至る。 そのほか、各国の大手バス会社のブランド名でも国際バスが運行されている。

たいての路線では国内長距離バスとしては使えない(同一国内で乗車・下車できない)。国境をはさんで、途中のバス・ターミナルで乗って途中のバス・ターミナルで降りることは可能だ。

たいていの場合は直通運転だが、途中のバス・ターミナルや港などで乗り換えがある場合がある。

たいていの国では、(前日までに)予約が必要。(バス停で待って、その場で料金を払って乗るという形式ではない)

長距離バス

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バス・ターミナルに掲示されている時刻表
ブラショフ(ルーマニア)第二バスターミナル

その名の通り、国内の長距離路線を走っているバス。日本の高速バス(長距離)と同じようなものを想像してよい。

たいていの国では、事前予約は不要。(鉄道が不便で、バスに乗客が集中している国や路線では事前予約が必須な場合もある。体験例:チェコのプラハからヴジェヨヴィツェの路線)

バス・ターミナルから乗車する場合は、あらかじめ切符売り場で切符を買ってから乗るが、運転席の横で料金を払って乗る方法も認められる場合もある。
バス停から乗る場合は、運転手(一部の国では車掌が居たりする)に直接料金を払って乗る。

バスの中で料金収受とチケット発行をするための料金ボックスが、運転席の横にある場合が多い。(国際バスとの違い)

バスの切符

バス会社の窓口は常に営業しているわけでもないので要注意。バスが深夜に発着する場合であっても、営業所の窓口は昼間の数時間しか開いていないなんていうことは、よくあることです。

一部の国では、インターネットで切符を購入できます。(購入した切符は現地の窓口で受け取らないといけない会社や、郵送してくれる会社もあります)

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国際バスの切符 : メクネス(モロッコ)→マドリッド(スペイン)

国際バスの乗り方

切符を買う

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切符売場の窓口
ソフィア(ブルガリア)

バス会社の営業所で切符を買います。

切符を買うタイミングは、(1)始発バス停を出発する前日まで、(2)乗りたいバス停を出発する数時間前、(3)乗車する寸前まで、とバス会社によって違います。どのパターンなのか心配ならば、前日に買っておくのがオススメ。

まれに、出発の1時間前からしか売らないという会社もありました。(例:クロアチアのドゥブロヴニクからボスニアのサラエヴォへ向かう国際バス)
インターネットで購入して、自宅まで郵送してくれる会社もありました。(例:イギリスのナショナル・エキスプレス社)

バス・ターミナルに行く

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バスターミナルでは決められた乗り場番号の所で待つ。
ロンドン(イギリス)ビクトリア・コーチステーション

たいていの場合、出発寸前に行っても大丈夫です。

一部のバス会社では、チェックインという手続きが必要です。混雑したバス・ターミナルの場合はこの手続きに時間がかかります。

バス会社によっては、出発の1時間前にバス・ターミナルに来るように切符の裏に注意書きをしているところもあります。(例:ロンドンのビクトリア・コーチ・ステーション発のナショナル・エキスプレス)

巨大バス・ターミナルでは、バスがどの場所から出発するのか、チェックインはどこで行うのかを探すだけでも時間がかかります。

■看板、情報表示用テレビで次のような事を確認します

バスに乗車

たいていの場合、自由席です。

イスラム圏の場合は、男女が隣り合わないように調整がある場合もあります。

トイレ休憩、食事

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食事休憩 (16時ごろ)
タンジェまで2時間ほどの所のレストランにて。
路線:メクネス(モロッコ)→マドリッド(スペイン)

数時間に1回程度、ドライブインのようなところに停車するはずです。
数時間 = 3~4時間 というのが、私が体験した平均的な停車間隔です。

しょっちゅうトイレに行きたくなる人、下痢気味のときなどはつらいかもしれません。

なお、バスの車内にトイレが付いていることもありますが、「都合よく故障」している場合もあったりします。東欧、北アフリカのバスでは車内トイレが無いのが標準的な国もあります。

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食事休憩 (19時ごろ)
ゲント(ベルギー)近くの高速道路の売店にて
路線:ロンドン(イギリス)→ミュンヘン(ドイツ)

どの休憩がトイレ休憩で、どの休憩が食事休憩なのか?
長距離バスはリピーターが乗るものですので、詳しい車内放送が無い場合が多いです。周囲の人に聞くか、運転手の行動を観察するのが手っ取り早いです。
運転手がレストランで着席して何かを注文しているときは、食事休憩と考えて間違いないと思います。

停車時間は現地語でしかアナウンスされないし、運転手は英語が話せないことが通常です。

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休憩 (3時ごろ)
セビーリャ(スペイン)近郊のドライブインにて
路線:リスボン(ポルトガル) → マラガ(スペイン)

国境通過

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国境検査
フォークストン(イギリス)、ユーロトンネル入口

シェンゲン条約国間の国境検査は、ほとんどの場所で廃止されているようです。

それ以外の国の間の国境検査は、国の間の経済格差やテロ警戒レベルの違いによって厳しかったり緩かったりします。

たいていの場合は、バスに乗車したまま入国審査官や税関がバスの中に乗り込んできて、パスポートチェックを行います。その場で入国スタンプを押してくれる国と、いったん事務所までパスポートを持ち帰ってスタンプを押してくる国があります。どちらにしても、バスから降りなくてよい場合がほとんどです。

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ボスニア・ヘルツェゴビナとクロアチアの国境
舗装道路の外側は地雷原と言われている
メトコビッチ (ボスニア・ヘルツェゴビナ側)

ビザ条件が合わずに、やむなく国境で下車させられる場合は、荷物も忘れずにピックアップするように。

確立された統一国家が成立していないような地域では、国境検査が省略されてしまうこともあります。(例:ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア・モンテネグロ)
周辺国の審査は行われるが、当該国の審査は一切無し。パスポートにスタンプすら押されない場合も...。
入国後、官憲に拘束されて取り調べられた場合に、「パスポートに入国スタンプが無いから密入国」と言われないためにも、アリバイが証明出来るバスの切符などはちゃんと保管しておいたほうが身のためかと思います。

入国後○○時間以内にレジストレーションが必要な国に入国する場合は、時間内にレジストレーションを忘れずに。私なら、最初の宿泊はレジストレーションを代行してくれそうなホテルに宿泊します。(例:ロシア、ベラルーシなどCIS諸国)

フェリーに積み込まれる・列車に積み込まれる

■ フェリーの場合
たいていの場合、バスの車内でフェリーのチケットが配布されるはずです。チケットを持って下車して、フェリー・ターミナルへ行きます。乗ってきたバスが最終目的地まで直行する場合は荷物のピックアップは必要ないですが、直行かどうか分からない場合は全ての荷物をピックアップします。

私なら、直行かどうか自信が無い場合、周囲の一部の人が荷物をピックアップしていて心配な場合は、迷わずピックアップする方を選びます。

フェリーへの乗船にもチェックインが必要なので、これは自分で行います。バスに乗車したままフェリーに積み込まれるということは無いはずです。

フェリーが目的地の港に着いたら下船します。たいていの場合、フェリー・ターミナル前のロータリーなどにバスがやってきますので、行き先を確認して乗り込みます。

この一連の下車・乗車がスムースに行われない場合、乗客はパニックになり、バスの周囲に殺到することになります。(例:モロッコからスペインへ向かう長距離バス。アルヘシラス港でそれぞれのバスがスペイン各地へ散ってゆきますが、行き先をキッチリ書いていないため、乗客が右往左往していました)

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貨物列車に積み込まれたバス
ユーロトンネルを走る自動車輸送貨車Le Shuttleの車内

■ 列車の場合
列車に積み込まれるのは、ユーロトンネルくらいしか記憶にありません。ここは、バスに乗ったまま貨物列車(ル・シャトル)に積載されます。貨物列車の気密扉が閉鎖された後は、貨物列車内に降りてトイレに行くことが出来ます。

車両間を移る場合は、与圧調整のための二重扉をくぐり抜ける必要があります。

目的地到着

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最終目的地に到着したバス
ミュンヘン (ドイツ) フレットマニング・バス・ターミナル

トランクから荷物を出す時に、預け入れ時の半券と照合する... はずですが、一度たりともそんな場面に遭遇したことはありません。

貴重品を入れたかばんを持ち逃げされても、あきらめましょう。

長距離国内バスの乗り方

切符を買う

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切符売場

マラガ(スペイン)

たいていの場合、予約は必要ありません。鉄道が不便な一部の路線などで混雑していて、事前予約が必要な国もあるので、心配なら前日までにバスターミナルなどで要確認。

バス・ターミナル発の場合は、切符売り場で切符を買ってからバス乗り場に行きます。切符売り場が無いようなバス停から乗る場合は、バスに乗車するときに運転手または車掌に行き先を告げて運賃を払います。

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バス停から乗車
切符売り場が無い場合は、バスの中で料金支払い
デルフィ(ギリシア)

バスに乗車

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長距離バス乗り場
ドゥプニツァ(ブルガリア)

たいていの場合、前扉から乗ります。切符を持っていない場合は、運転手に料金を支払い、切符を受け取ります。

車掌が乗っている場合(例:クロアチア、トルコ)、乗車口で行き先だけを告げて車内に乗り込みます。料金は走行しているときに車掌に支払います。

荷物をトランクに入れるのは、たいていの場合は無料です。(例外的に有料の国の例:クロアチア、モロッコ)
下車地別に、格納するとランクの扉を分けているときもあります。行き先を告げると、該当するトランクの扉を開けてくれるはずです。

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アグリジェント(イタリア、シチリア島)

出稼者の帰省バスなどでは、大量の荷物を運ぶ人が居るので、貨物車両を増結していることもあります。

個人的体験:雨の中を走る場合、トランクの中に入れた荷物がぬれることもありました。ぬれたら困るものは、客室内に持ち込んだほうが安全かも。

目的地到着

乗車するときに、運転手に目的地を告げている場合は、何も言わなくても停留所に停車してくれるはずです。

意思疎通を欠いている場合、目的地を通り過ぎていたり、根本的に乗っているバスの行き先が違っていたりします。コースから外れていると思ったら、最寄のバス停で降りたり(自分の)目的地を変更したりします。

個人的体験:ブルガリアで乗ったバスの目的地が違っていた。幸いにも目的地から数十キロのところを走っていたので、高速道路上で降ろしてもらい、近隣の町から目的地へ向かった。途中で降りても、当然切符代は返してはくれなかった...

短距離国際バス

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オランダとベルギーの国境の町を走る市バス
バールレ・ナッサウ(オランダ)

国境付近の町同士を結ぶのは、国際バスであっても 「普通の市バス」 だったりします。

こういう場合は、市バスと同じ乗り方で問題ない場合が多いです。(予約不要、切符購入はバスの車内)

降りたいバス停が近づけば、車内の 「降りますボタン」 を押すのは、万国共通です。